「民間の医療保険に加入した方がいい」と聞くものの、本当に入るべきなのか迷っていませんか?
公的医療保険があるのに、なぜ民間の医療保険が必要なのかがわからず、判断に迷う人も多いはずです。また、終身医療保険や定期医療保険、先進医療特約など、種類が多くて選びきれないという声も少なくありません。
そこで本記事では、民間医療保険の選び方や公的医療保険との違い、民間医療保険の主な種類と特徴についてわかりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。
この記事でわかる内容
後悔しない民間医療保険における4つの選び方

早速ですが、自分に合った医療保険を選ぶために押さえておきたい4つのポイントを解説します。
後悔しない民間医療保険における4つの選び方
選び方①|本当に必要な保障だけに絞って選ぶ
医療保険を選ぶ際に重要なのは、「万が一のときに本当に必要な保障は何か」を見極めることです。過剰に手厚い保障を選ぶと、保険料が高くなり、日々の家計を圧迫する原因にもなります。
例えば、入院・手術の保障は必要でも、先進医療特約や生活習慣病の上乗せ保障などは不要な場合もあります。不要な保障にまで加入すると、使わないまま保険料だけを払い続ける結果になりかねません。
医療技術の進歩により入院期間も短期化しているため、特に備えたいリスクに絞って検討することが合理的です。自分の健康状態や家族の病歴も参考にしながら、検討しましょう。
選び方②|「保障内容」と「保険料」のバランスをチェックする
保障内容と保険料のバランスも要チェックです。
保険選びでは、保障内容が充実していても、保険料が高額であれば長期的な負担になります。逆に、安さだけで選んでしまうと、必要なときに「思っていたより保障されない」と後悔する可能性があります。
そこで大切なのが、保障内容と保険料のバランスです。同じ保険でも、会社やプランによって保険料には差があります。
例えば、終身型と定期型でも保険料の支払い方が異なるため、ライフプランや収入に応じた選択が求められます。
「どこまでカバーしてほしいか」と「月々いくらまでなら払えるか」を明確にして、必要な保障を適正な保険料で得られる商品を選びましょう。
選び方③|将来の「ライフステージ」がどうなるか確認する
医療保険は長期間加入し続けるものだからこそ、将来のライフステージも見据えて選ぶことが重要です。結婚、出産、子どもの教育、老後の生活など、ライフイベントによって医療費のリスクや必要な保障も変わっていきます。
若いときは最低限の保障でも対応可能な場合がありますが、加齢に伴い、保障内容を見直す必要が生じるケースは少なくありません。また、契約内容の変更や特約の追加ができるかどうかも確認しておくと安心です。
将来の収入の増減も視野に入れ、「無理なく続けられる金額か」「柔軟に見直せるプランか」を意識して選びましょう。
選び方④|保険会社の信頼性と支払い実績を確認する
医療保険を契約する際には、保険会社の信頼性や支払い実績も確認しましょう。なぜなら、
どれだけ保障内容が魅力的でも、保険金がスムーズに支払われなければ意味がないためです。
過去の支払い実績や顧客満足度、口コミ、第三者評価をチェックして、信頼できる保険会社かを見極める必要があります。また、相談窓口が充実しているか、オンラインでの手続きが可能か、といったサポート体制も確認すべきポイントです。
長期間付き合うことになる保険会社だからこそ「安心して任せられるか」を重視して選ぶことをおすすめします。
公的医療保険と民間医療保険の3つの違い

医療費の自己負担を軽減する制度として、公的医療保険と民間医療保険がありますが、それぞれの役割や仕組みは大きく異なります。違いが曖昧なままだと、自分に必要な保障が見極められず、過不足のある保険選びにつながりかねません。
そこで、ここでは公的医療保険と民間医療保険の代表的な違いを3つの視点から整理して解説します。
公的医療保険と民間医療保険の3つの違い
以下の記事では、公的医療制度について詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。
違い①|保障の「基本」と「補完」の違い
公的医療保険と民間医療保険の大きな違いは、保障の役割が「基本」か「補完」かという点にあります。
公的医療保険は、すべての国民が最低限の医療を平等に受けられるよう、医療費の一部を国が負担する制度です。自己負担は原則3割で、入院・手術なども対象です。
一方、民間医療保険は、公的保障ではカバーしきれない自己負担分や、先進医療・差額ベッド代・通院時の交通費などを補う役割を持っています。
保障内容を自由にカスタマイズできる点が主なメリットです。
違い②|加入の「義務」と「任意」の違い
公的医療保険は法律により加入が義務付けられているのに対し、民間医療保険は自身の判断で加入する任意の制度です。
公的医療保険は、日本に住むすべての人が原則として加入が義務付けられています。この制度を「国民皆保険制度」と呼び、会社員なら健康保険、自営業者やフリーランスなら国民健康保険に加入します。
一方、民間医療保険は任意加入であり、自分のニーズや家計状況に応じて自由に選ぶことが可能です。任意のため、加入しない選択肢もあります。
違い③|給付の「対象範囲」の違い
給付内容の違いも、公的医療保険と民間医療保険を比較する上で重要なポイントです。
公的医療保険は、全国共通の制度であり、入院・通院・手術など一定の基準を満たす医療行為に対して給付されます。しかし、自由診療、先進医療、差額ベッド代などは対象外となっており、実費負担が発生します。
民間医療保険は、給付内容を自由に設計できることが大きな特徴です。例えば、入院日額や手術給付金の金額を設定できるだけでなく、がんや女性疾病、先進医療などに特化した特約も選べます。
民間の医療保険の種類と特徴

民間の医療保険にはさまざまな種類があり、それぞれ保障内容や保険期間、保険料の仕組みが異なります。自分に合った保険を選ぶには、各タイプの特徴や違いを正しく理解しておくことが欠かせません。
ここでは、代表的な医療保険の種類と、その主な特徴について解説します。
医療保険の種類 | 特徴 |
---|---|
終身医療保険 | 一生涯保障が続く |
定期医療保険 | 一定期間のみ保障 |
先進医療特約 | 先進医療による治療に備える |
がん保険・三大疾病保障 | 特定の重い病気に特化して備える |
種類①|終身医療保険|一生涯保障が続く
終身医療保険は、一生涯にわたって医療保障を受けられるタイプの保険です。
加入時に設定した保障内容と保険料が原則変わらず、年齢を重ねても保障が継続される点が大きなメリットです。若いうちに加入すれば、保険料を安く抑えたまま高齢期の医療リスクに備えられます。
ただし、初期の保険料は定期型よりも高めになる傾向があり、家計への負担を考慮して契約を検討する必要があります。また、一度加入すると保障内容の見直しが難しい場合もあるため、将来のライフスタイルや医療制度の変化も見越して選びましょう。
種類②|定期医療保険|一定期間のみ保障
定期医療保険は、10年、20年など決められた一定期間のみ医療保障を受けられる保険です。保険期間が終了すると契約は満了し、保障も終了しますが、必要に応じて更新や再加入ができる場合もあります。
定期医療保険の特徴は、終身型に比べて保険料が安く抑えられる点です。ただし、更新後は契約年齢が上がるため、保険料が段階的に高くなる点に注意が必要です。
種類③|先進医療特約|高額医療技術に備える
先進医療特約は、公的医療保険ではカバーされない「先進医療」に対応するための特約です。先進医療とは、厚生労働省が承認した高度な医療技術のうち、保険適用外で自己負担が必要なものを指します。
先進医療の代表的な例は以下の通りです。
- 重粒子線治療(重イオン線治療)
- 陽子線治療
- 強度変調放射線治療(IMRT)
このような先進医療を受けるには、数十万〜300万円以上の費用がかかるケースもあります。先進医療特約に加入していれば、技術料に対する自己負担分を最大2,000万円程度まで補償してもらえる保険が一般的です。
月額の保険料は数百円〜と比較的安価で、コストパフォーマンスに優れた特約です。ただし、給付対象になるのは「先進医療として認定されている技術」のみで、一般の自由診療や海外治療には対応していません。
種類④|がん保険・三大疾病保障|特定疾病リスク特化型
がん保険や三大疾病保障(がん・心疾患・脳血管疾患)は、特定の重い病気に特化して備える保険タイプです。
がん保険は、がんと診断されたときにまとまった一時金が受け取れるタイプが主流です。治療開始を速やかに判断できるほか、自由度の高い治療の選択肢が広がります。
三大疾病保障では、発症時の一時金給付や入院費、通院費、手術費などが補償され、特定疾患の長期治療や収入減少にも対応可能です。
がん保険や三大疾病保障は、医療費が高額になりがちな高い病気に対してピンポイントで備えられる点が大きな強みです。ただし、対象外の病気には一切給付されないため、補償の範囲と条件をよく確認する必要があります。両親や兄弟に特定の病気の経験がある場合は、がん保険や生活習慣病保険などの特化型保険を検討することが合理的です。
民間の医療保険に加入すべき人とは

公的医療保険だけではカバーしきれない医療費や生活費に不安を感じる人にとって、民間の医療保険は心強い備えになります。
ここでは、民間の医療保険に加入すべき人、の特徴を具体的に紹介します。
加入すべき人
医療費に対する不安が大きい人や、経済的な備えが十分でない人は、民間の医療保険への加入を積極的に検討すべきです。
例えば、以下のような人は加入するメリットが大きいと言えます。
- 預貯金が少なく、急な入院や手術での出費に対応できない人
- 家族を扶養しており、自分が働けなくなったときに収入が途絶えると生活が困る人
- 自営業・フリーランスなど、会社の福利厚生がなく公的保障だけでは不十分な人
- がんや生活習慣病など、家族歴によるリスクが高い人
- 高度な医療(先進医療など)を希望する場合に備えたい人
公的医療保険では医療費の自己負担は原則3割で済みますが、入院時の差額ベッド代や交通費、収入減への備えまではカバーされません。生活に与えるダメージを最小限に抑えるためにも、貯蓄と補完的に医療保険の活用も現実的な選択肢です。
民間医療保険に関するよくある質問(FAQ)

最後に、民間医療保険に関するよくある質問4つに回答していきます。まだ疑問の残っている人はぜひ最後までご確認ください。
民間医療保険に関するよくある質問(FAQ)
若いうちから入るべき?
一概に「若いうちから入るべき」とは言えませんが、若いうちから民間の医療保険に加入しておくと大きなメリットがあるのは事実です。主なメリットは2つあります。
一つは、加入時の年齢が若いほど保険料が安く設定されるため、同じ保障内容でもトータルの支払い額を抑えられる点です。例えば、35歳と25歳では同じ保障内容でも月額保険料に約20〜30%の差が生じることがあります。
そして、健康なうちに加入することで、将来的な持病発症後でも保障が継続される点もメリットの一つです。ただし、若いうちは貯蓄能力も低いため、必要最低限の保障内容から始め、ライフステージに合わせて見直すことが理想的です。
会社の団体保険と個人保険、どちらが得?
一般的に、団体保険は個人保険より保険料が15〜30%程度割安になることが多いです。団体契約による事務コスト削減や団体割引が適用されるためです。
また、団体保険は簡易な告知で加入できるケースが多く、持病がある人にも有利になります。しかし、退職時に継続できない場合や保障内容が限定的なことには注意が必要です。
団体保険をベースにして、足りない保障を個人保険で補完するハイブリッド型の加入が理想的です。特に終身保障が必要な部分は個人保険で準備することをおすすめします。
加入後に見直すタイミングは?
医療保険はライフイベントがあった際に見直すことが推奨されています。例えば、以下のようなタイミングです。
- 結婚や出産、子育てなどで扶養家族が増えたとき
- 転職や退職により、収入や福利厚生が変わったとき
- 住宅購入や老後資金など、家計に新たな固定費が増えたとき
- 保険料が更新されるタイミング(定期型の場合)
また、自分や家族の健康状態に変化があったときも、保障の見直しを検討しましょう。
掛け捨て型と貯蓄型だとどちらが自分向き?
「万一への備え」か「将来のお金を確保したいか」で、自分に合ったタイプを選ぶのがポイントです。
掛け捨て型は毎月の保険料が安く、シンプルに保障だけを求める人に向いています。一方で、貯蓄型は万が一の備えとあわせて将来的な資産形成も重視したい人に向いています。
現在の家計状況や将来の資金計画を踏まえて比較検討しましょう。
フリーランスや個人事業主は、公的保障が限られている分、万が一への備えとして民間保険の活用が欠かせません。
とはいえ、「どの保険を選べばいいのか分からない」と悩まれている人が多いのではないでしょうか?
そんな方に向けて、簡単な質問に答えるだけで、あなたのライフスタイルや性格に合った保険を最短1分で診断できるサービスを提供しています。
自分に合った保険を探している人は、ぜひ一度ご活用ください。
(※「かんたん!自分にあった無料保険診断」につきまして、ネオファースト生命保険株式会社よりご提供しております。)